最近よく聞くFIRE。
何が良いのかな?
FIREが批判される理由が知りたいな。
こんな方に向けた記事です。
FIRE とは、
若いうちに資産を作り、
仕事を辞めて自由な時間を過ごそう!
という生き方で、20代から30代の若い世代を中心に支持されている、概念です。
- FIREへの批判(懐疑的な意見)
- リスクはゼロにならない
- 社会への貢献度が低く、経済に悪影響
- FIREが支持される理由(背景)
- 閉塞的な労働市場への失望
- 日本経済の長期低迷と将来への悲観
FIREは、労働者の希望
詳しく解説します。
FIREの解説
FIREについて解説します😊
FIREとは?
FIREとは、
『 Financial Independence , Retire Early 』
の頭文字から作られた言葉です。
- Financial
ファイナンシャル - Independence
インディペンデンス - Retire
リタイヤ - Early
アーリー
日本語に訳すと
『 経済的自立 』と『 早期退職 』です。
カンタンに説明すると
若いうちに資産を作り、
通常より早くに仕事を辞めて、
自由な時間を過ごそう!
ということです。
アメリカが発祥の概念で、2019年ごろより世界的なムーブメントとなっています。
日本でも、テレビや新聞・雑誌などに取り上げられるようになり、関連する本も多数出版されています。
従来の早期退職の概念は、60才定年の直前、50代で引退をするものでしたが、
FIREの概念では、さらに早く、30代や20代で資産を形成し、仕事をやめることを目指すものになります。
そのため、20代から30代の若い世代を中心に支持が広がっています。
経済的自立とは?
経済的自立とは、
資産所得や年金からの収入で、
支出を賄える状態のことです。
不労所得 > 生活費
いわゆる
働かなくても生きていける!
状態のことです😆
一般的に、
引退し、年金で生活が成り立つ状態は、経済的に独立しているといえます。
定年退職を迎え、年金で生活が賄える状態であれば、働かなくても老後を生きて行けるので、経済的に独立しているということです。
他方、
株・債券などの金融資産や不動産からの収入で生活が成り立つ状態も、経済的に独立しているといえます。
20代から30代の若年期に、この経済的独立に達することをFIREといいます。
FIREが批判される3つの理由
(懐疑的な意見)
FIREへの3つの批判。
懐疑的な意見を解説します。
① リスクはゼロではない
世の中に絶対がない以上、リスクが完全に無くなることはありません。
投資収益、年金、保険、住居費、教育資金、etc..
机上で完璧なライフプランを練り上げても
人生100年時代、想定外の事態は必ず起こるものです。
- 国家の政変や国際的な動乱
- 長期の株価低迷
- 金利や物価の大幅な変動
- 地震、津波、火事などの災害
- 地震や家族の病気や事故
これら全てのリスクを無くすことは不可能です。
FIREを目指す場合、
様々なリスクを想定し、
定量的なモノサシで数値化し、
(モノサシ=お金)
自身の影響の範囲内で備え、
計画することになります。
リスクに対する対策を立てても、ゼロにならないリスクに不安を感じる人はいます。
不安の感じ方には、人それぞれに異なるグラデーションがあります。
リスクに対し強く不安を感じる人ほど、批判的(FIREに対し懐疑的)な傾向にあります。
また、リスクを適切に捉えず、漠然とした不安を感じる人も批判的な立場を取る傾向があります。
② 社会への貢献度が低い
FIREすることは必ずしも労働をしないことではありませんが、『FIRE=労働しないこと』と定義し、前提を置くならば、労働しないことへの批判が生まれます。
人間は労働し付加価値を生み出すことで、社会へ貢献します。
労働をしないということは、社会に対し、価値を提供しないことになります。
人間は、社会性を持つ生き物ですから、『自分さえ良ければ良いのか?』という、群から外れた行動を取る個体に対する批判は、一定仕方のないことです。
特に日本社会は同調圧力の強い傾向があるので、労働しないことへの批判は強力です。
これはFIREへの理解が浅いことで生まれる誤解です。
多くの場合、FIREする目的は選択の自由度を広げることで、労働をしないことではありません。
③ FIREを目指す家計が増えれば
経済はシュリンクする
FIREを目指し消費を抑制する家計が増えることは、マクロで見れば経済の縮小を招きます。
『FIRE=極度の倹約生活』と定義し、収入に対し極端に支出が少ない家計が増えるならば、経済を縮小させる原因としての批判が生まれます。
かなり極端な意見ですが、間違ってはいません。
ただ、人生設計は個人の自由です😊
FIREが支持される3つの理由
(背景)
FIREが支持される理由。
社会の背景を解説します。
① サラリーマンが感じる閉塞感
日本でFIREが支持される背景には、労働市場の低い流動性による閉塞感があります。
世界最大級の総合人材サービスを提供するオランダのランスタッド社が2019年に行った、ワークライフバランスに関する国際調査によると、日本人の仕事満足度は世界最低という結果になりました。
『満足している』の割合は、日本(42%)、アメリカ(78%)、中国(74%)、イギリス(74%)、ドイツ(71%)、と主要各国と比較して非常に低く、
『不満足』の割合も、日本(21%)、アメリカ(6%)、と高い結果を示しています。
これは、各国と比べて人材の流動性が低いことが主な要因とされています。
仕事満足度の高い国では、人材の流動性が高いことが特徴です。
嫌だったら辞める。
選択肢の幅が広いためです。
日本企業では、会社が独自の文化を持ち、その文化に染まることが美徳とされ、評価される傾向にあります。
そのため、世間で通用するスキルを身に付ける必要性がないまま、社内でのみ通用するスキルを高め、キャリアを積んでいくことになります。
入社と定年退社しか乗降できない、駅の無いレールを走り続ける列車のようなものですね😱
途中下車すると、他の列車の乗り方・動かし方がわからないため、大きな苦労をすることになります。
その為、歩んできたキャリアや職場環境、仕事内容に不満があっても、簡単には辞められません。
このような状況に閉塞感を感じる日本のサラリーマンは少なくありません。
転職は選択肢の1つですが、
社内でのキャリアを重視する企業が
多い現状では、簡単な判断ではありません。
流動性の低さが生む閉塞感に対し、社会や会社に頼らず、個人の力で状況を打破し、選択肢を得ようとする人々の希望が『FIREという価値観』と一致し、支持が広がっています。
② 将来へのお金の不安
バブル崩壊後、『失われた30年』と言われる長期低迷が続いている日本経済。
社会保障費の増大など、少子高齢化を基点に様々な課題を抱えており、好転する材料が見えない状況にあります。
このままでは、『失われた40年』へと歩みを進め、さらには『失われた半世紀』となる恐れもあります。
多くの日本人は、将来が良くなる希望を持てず、将来への不安=お金の不安を募らせています。
- 老後2,000万円問題
- 終身雇用の崩壊
- 公的年金の改悪
メディアでは、生活の破綻を煽る言葉が賑わっています。
そんな状況中、日本はもはや裕福な国ではないことに気付き、生活に困窮しないため、あるいは、ゆとりある生活を送るために、個々人の努力で現状を打破しなければならないと考える人が増えてきました。
そして、そのようなニーズに対応して、金融に関する情報を提供するYouTubeメディアやインターネットサイトが増え、人気を博しています。
このような金融リテラシーを高めた人々の中で、FIREという概念が浸透し、支持が広がっています。
お金の悩みを解消する方法。お金の不安をもたらす3つの要因とその解決方法。【家族で目指すFIRE】③ コロナ禍で価値観が変化
- ダイバーシティ
- SDGs
人間という種を繁栄させるため、社会や経済システムを永続的に維持していくために、多様性を重視する考えが世界中で広がっています。
そんな中、新型コロナウィルスによる強制的な巣篭もり生活が発生。
急激に起きた生活の変化は、多様な価値観を求める社会の変化とともに、人々の価値観に大きな影響を与えました。
『今までの生活や自身の生き方について、普通・当たり前だと思っていたことが、古ぼけて見え、価値を感じなくなった。』
巣篭もりで得た多くの時間で、様々な情報が入り、視野が広がり、多様な価値観を受け入れるきっかけができたことで、FIREという価値観に傾倒した人は少なくないと思います。
FIREという価値観だけでなく、コロナ禍による生活の変化は、様々な人の価値観に影響を与えました。
特に日本では、1社に勤め上げることを美徳とした昭和の価値観が未だに根深くあります。
安定している(と一般に思われている)企業に勤めている人ほど、この価値観に縛られていると思いますが、その呪縛に疑問を持つきっかけの一つが、新型コロナウィルスによる生活の変化であったと推測します。
まとめ
如何でしたでしょうか❓
FIREへの批判とFIREが支持される理由について、ご紹介させて頂きました。
- FIREが批判される理由(懐疑的な意見)
- リスクはゼロにならない
- 社会への貢献度が低く、経済に悪影響
- FIREが支持される理由(背景)
- 閉塞的な労働市場への失望
- 日本経済の長期低迷と将来への悲観
FIREは、労働者の希望
少しでもご参考になれば幸いです😊
FIREについてもっと知りたい❗️
深く知りたい❗️
という方はこちらの記事もご参考にして下さい。
FIREする方法やFIREのメリットデメリットについて書いています👇
当ブログのFIRE考察まとめ
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- 支出の最適化と収入の複線化が重要
目標に適した
リスク管理が必要
- FIREのデメリット(リスク)
- 計画が破綻する可能性がゼロではない
- 積み上げたキャリアを捨てることになる
- FIREのメリット(副産物)
- 選択の自由は、心にゆとりをもたらす
- 社会や金融のリテラシーが向上する
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- リスクはゼロにならない
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最後まで読んで頂き、ありがとう御座います😊
当ブログでは、
『家族で目指すFIRE』
と題して、
家族で Financial Independence を目指していく、日々の工夫を綴っています❗️
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当ブログの紹介は、こちらのリンクより👇
当ブログ『暮らしのモノコト』について